◎
用意するもの
粘土
- 樹脂粘土
- ブルーミックス /型取り用。今後も使うなら大きいサイズが◎
粘土の着色
- パーマネントイエロー /果肉の色
- バーントシェナ+ブラック /ヘタ・種
絵の具(アクリルガッシュ)
パーマネントレッド
松葉色
イエローオーカー
バーントシェナ
ブラック
ホワイト
塗料・仕上げ
- レモンシロップ /半割りの蜜(任意)
- ツヤなしニス /皮
- ジェルメディウム /半割りの断面
道具
- スケール /今回はF
- キャムロンプロ /お尻でくぼみを作る(なければ丸いお尻の細工棒)
- 筆 /1cm程度の筆・キャムロンプロ 10/0・100/0
- 爪楊枝・スポンジ・クリアファイル
- 目打ち・デザインナイフ・カッター
- タッパー /ひび割れ防止
その他
- ワイヤー28番・ニッパー
- プラ板・両面テープ
- ベビーオイル・歯ブラシ
- 木工用ボンド
- コルネ /種づくりが難しい人
0
観察:りんごは「丸」じゃない
りんごを横にスパッと切ると、種が星型(五角形)に並んでいます。上から見ても下から見ても、りんごは実は五角形の性質を持っています。形が崩れたりんごでも、よく見ると「1・2・3・4・5」の面があります。
横に切ると、種が星型(五角形)に並んでいる
- さくらんぼのようなまん丸に成形すると、りんごになりません
- 下半分に直線的なラインを入れて、ふんわり五角形を感じさせる
- 五角形・六角形・四角形になってもOK。大事なのは「直線のラインを作る」こと
★りんごは形をとるのが難しい
美大生が最初のデッサンで描かされるのがりんご。それくらい形をとるのが難しく、練習にぴったりな素材です。
1
粘土を計量・着色する
スケールF 1個 = りんご1個分。半割りりんごの原型に1個使うので、最低2個分作ります(マキは3個)。
- 作りたい個数分をFで計量し、まとめる
- パーマネントイエローで着色黄色は色が入りやすいので少しずつ。目安は白桃より少し濃いくらい(りんごの果肉の色)。
- 着色したらラップに包む
果肉の粘土の色(白桃より少し濃いくらい)
2
りんごを成形する
- 着色した粘土をもう一度Fで量り、よくこねる
- 手のひらにホコリがついていないか確認白い粘土を手のひらで転がすとチェックできます。
- 手のひらでコロコロ転がして丸を作るすごく綺麗な丸でなくてOK。ひびやシワは乾燥しても治らないのでこね直す(ただし3回くらいまで。こねすぎると乾燥します)。
- キャムロンプロのお尻をぎゅーっと押しつけて、上にくぼみを作るお尻が三角形になっていて、りんごのくぼみにぴったり。
- くぼみの中心に爪楊枝を少しだけ刺す
- 下半分を親指と人差し指でつまみ、爪楊枝を回しながら直線的なラインを入れる(4〜5回)「気持ち直線」くらいで。強すぎるとゴツゴツしたり指紋がつきます。
- お尻が株のようにすぼまるので、クリアファイルにトントン押しつけて平らにする
- 目打ち(または爪楊枝)で、お尻に5本の線を入れる
- スポンジに刺して乾燥
♡多少いびつでも大丈夫
りんごは形がいろいろなので、多少いびつでもりんごになります。神経質にならなくてOK。
💡ひび割れ防止:最初の乾燥を遅らせる
丸く成形したものは、水分が一気に抜けるときにひびが入りやすくなります。いちばん水分が抜けるのは最初の時間。
成形したら上からタッパーをかぶせておくと、ゆっくり乾いてひびを防げます。最初の段階だけでOK、あとは外して大丈夫です。
3
りんごを着色する
パーマネントレッド
松葉色
イエローオーカー
バーントシェナ
- 使う予定の色は最初に全部パレットに出しておく
- 粘土に塗る前に、紙で練習するのがおすすめ
- 本当は粘土が乾いてから塗ります(レッスンでは特別に生乾きで塗りました)
⚠いちばん大事:縦に塗る
りんごの色は縦の要素で入っています。筆は上から下へ、縦だけ。横には動かしません。
色の配置
| 場所 | 色 |
| ヘタのまわり | イエローオーカー+赤+松葉色(緑っぽい赤) |
| 上 1/3 | イエローオーカー+赤(赤少なめ)=黄色っぽい赤 |
| 真ん中 | イエローオーカー+赤(赤多め)=メインの赤 |
| 下 1/3 | 真ん中の色+バーントシェナ=茶色っぽい赤 |
塗り方の図(すべて縦の線で)
1回目:ベースの色をのせる
- ベース全体:1cm程度の筆で、イエローオーカー+ほんの少しの赤、水たっぷり。全体をざっくり縦に塗るムラがあってもOK。爪楊枝の際まで、薄いベールを作るイメージで。
- 乾くのを待つ表面を触って絵の具がつかなければ次へ。乾いていないと前の色を引っ張ってしまいます。
- ヘタのまわり:キャムロンプロ 10/0 に持ち替え、ベースの色に松葉色を少し。爪楊枝を一度抜き、くぼみの中〜少し外まで塗る
- 上 1/3:爪楊枝を刺し直す。イエローオーカー+赤少し、ベースより水少なめで、くぼみの上から縦線をぴっぴっとここではなじんでいなくてOK。
- 真ん中:今の色に赤を足して濃いめに。縦線で入れる境目をビシッと分けず、上1/3にもたまに細い線ではみ出すとなじみやすくなります。
- 下 1/3:今の色にバーントシェナを足し、茶色っぽい赤を縦線で
→ 上が黄色っぽく(緑っぽく)、下が濃い赤茶になっていればOK。
2回目:線を重ねてなじませる
1回目のままだと色がパキッと分かれて、ベタ塗りに見えます。ここから線でなじませます。
♡守ること:線で入れる/間隔をあけて入れる
同じ4色を1回目より水少なめ(線が見えるくらいの濃さ)にして、1回目と同じ順番で線を足していきます。
- それぞれの色は自分の場所以外にも入っていい
上の黄色っぽい色 → 真ん中・下まで/真ん中の赤 → 上にも下にも/下の赤茶 → 真ん中まで(上には入れない)
- 配合を少しずつ変える(イエローオーカー多め・緑多め・赤の量違い)と、色が1色にならずベタ塗りになりません
- 特に上の黄色っぽい色を真ん中に間隔をあけて持ってくると、ぐっとなじみます
- くぼみの中も黄色だけでなく、赤いラインを少し
- ヘタまわりを塗るときは、爪楊枝を抜くと塗りやすい
⚠ベタ塗りになる原因
あとから入れる線を、全部ガーッと塗ってしまうこと。間隔をあけて、線を残すのが大事です。
💡やめ時が分からなくなったら
塗れば塗るほど訳が分からなくなります。やりすぎても、やらなすぎてもダメ。最初はよく分からないまま終わらせてOK。何回もやるうちにつかめてきます。
お尻の焦げ茶
- バーントシェナ+ブラックで焦げ茶を作り、お尻の5本線の溝に色を入れるイメージで少し
白い点々(チャレンジしたい人だけ)
- キャムロンプロ 100/0で、ホワイトに赤やイエローオーカーを混ぜた赤ベージュを作る白そのままだと浮きます。
- 真ん中 2/3 のエリアに多め、上下は散らす程度にトントン
- 目立ちすぎたら、水を足すか色を足して抑える指でトントン押さえてもOK。
⚠入れる場所を絞る
全体に入れると「水疱瘡りんご」になります。「見えるかな?見えるな」くらいのほんのり具合で。せっかくの塗りを損ねることもあるので、今の実力に合わせて。
4
ヘタ・種を作る
ヘタ
- ワイヤー28番を、バーントシェナ+ブラックの焦げ茶で一周きれいに塗る
- 乾いたら適当な長さにカット
- バーントシェナ+ブラックで着色した粘土を用意(ワイヤーと同じくらいの色)
- ワイヤーの先にボンドをつけて、粘土をこそげ取るさくらんぼ・アメリカンチェリーと同じ作り方。ヘタの上のポッチにしたいので、さくらんぼより少し多めに。
種
- ヘタと同じ焦げ茶の粘土で、縦1mmくらいの楕円
- 大きいと半割りりんごが台無しになるので、本当に小さく
- 手で取りにくい人は、粘土をコルネに入れると取りやすい
りんごにヘタをつける
- 一度差してみて長さを確認。長すぎたらカット
- ボンドをたっぷりつけて、奥までしっかり差し込む底の粘土と接着していないと取れます。
- りんごのヘタは思っているより短め。ちょっと出ているくらいで
ニスはお好みで。ツヤあり・ツヤなし、どちらでもOK(マキはツヤなし派)。
5
半割りりんごを作る
原型を切る
- 成形したりんごを最低3日、できれば5日くらい乾燥させる中まで乾いていないとサクッと切れません。
- カッターを中心にあて、真上から見て一本の線になっているか確認
- ぎこぎこせず、すとんと落とすように切るつぶれる・ふにゃっとなるなら、まだ中が乾いていないサイン。
型を取る
- 形がいい方を選び、断面に両面テープを貼ってプラ板にぴったり貼る
- ブルーミックスはF山盛りくらい多いほど成功しやすいけれど、少なすぎると必ず失敗します。
- 手早く混ぜて丸め、平らな面を作って上からしっかり押さえる
- ひっくり返して、際まで隙間なく入っているか確認しながら押しつけるヘタまわりのV字の奥は入らないので諦めてOK。
成形する
- 型にベビーオイルを塗る塗らないと取れません。
- りんごと同じ色の粘土をしっかり詰める
- 歯ブラシでトントン:質感をつけながら、表面を平らに包丁で切った面なので、波打たないように。
- 目打ちで真ん中に1本線ピーッと引かず、トントントンと少しずつ。いびつさが出ていい感じに。
- 目打ちで種の穴を開けるハの字に/大きめ・深めに(種は小さく)/2つの穴を中心に近づける。
- 穴のまわりが膨らむので、もう一度歯ブラシで整える
- デザインナイフで上下のV字を作る型で取れなかったヘタまわりのV字を、粘土を取り除いてしっかり作る。下もV字が弱ければ同様に。
- 型から取り出し、目打ちを放射状に入れてくぼみをなじませる
★ポイントは「種の位置」と「上下のV字」
種の穴が離れると、すぐ間抜けな顔のりんごになります。これだけで見栄えが全然変わります。
⚠手早く!
ゆっくりしていると、型の中で表面が乾いてきます。
着色・仕上げ(完全に乾いてから)
- 皮の面を、丸ごとりんごと同じ塗り方で塗る上下のV字の部分までしっかり色を入れると、締まって本物らしくなります。
- 蜜(任意):レモンシロップを水でたっぷり薄め、種の穴と中心まわりにちょんちょん
- 種を入れる:爪楊枝でボンドを穴に入れ、種を入れ込む両方でも片方でも。マキは片方派。
- ヘタ:最後に目打ちで穴を開ける(ギリギリすぎず少し奥側)。長さを調整し、ボンドをつけて差し込む
| 部分 | 仕上げ |
| 皮 | ツヤなしニス |
| 断面 | ジェルメディウムを綿棒でトントン(質感をつけるように) |
完成
Q
レッスン中の質問から
桃やいちごのようにパテで原型を作るのと、粘土から型を取るのはどちらでもいい?
りんごは粘土からの方がいいです。丸みのある球体をパテで作るのはとても難しいので、球体系は粘土で成形して切った方がきれいに取れます。
いちごも、一粒いちごを半分に切って型を取るのはあり。ただ種の配置をきれいにするのが難しいので、パテの方がやりやすいことも。半割りいちごの山がなだらかになってしまう人は、一粒いちごを半分に切ってみると、どれくらいの山形かが分かります。
指2本で挟むと六角形になります
五角形にしなきゃいけないわけではありません。六角形でも四角形でもOK。直線のラインを作ることが大事です。
★上達のポイント
りんごはメロンより断然むずかしいフルーツ。ラボ生でも苦手な人がたくさんいます。初回でうまくできなくて大丈夫。1周・2周してケーキまで進んでから戻ると、色の理解が進んでいることも。
今回の色はガイド。基本ができたら、黄色っぽいりんご・深い赤のりんごにも挑戦してみてください。
🔥立ち止まっても「種火」を消さない
4ヶ月の中には、楽しくてどんどん進む時期も、ひと通り終えて「ふう」となる時期も、家庭の事情で手が止まる時期も必ずあります。立ち止まるのは悪いことではありません。
大事なのは種火を消さないこと。種火が残っていれば、また火を大きくするのは簡単です。手が止まっていても、BANDをのぞいてみる。それだけでも種火は燃やし続けられます。落ちている自分にも丸をつけてあげてね。